Design with AIAIと進める制作のリファレンス スキル

18 ・ 文書と発表

企画・組織戦略・提案書

実現したい状態と現状の差から課題を選び、選択肢を比べて推奨する案と試し方を決め、決定者が採用を判断できる提案書にまとめるガイドです。新しい取り組みの企画に加えて、体制や役割の変更を含む提案も扱います。

決めること
扱う課題、推奨する案と理由、試す範囲と評価の方法
主な成果
決めてほしいこと、推奨する案、採用の条件、未決事項を示した提案書
前後のガイド
根拠は調査レポートのガイドで用意し、仕上がった提案書は会議準備・議事録のガイドで会議の資料にします。口頭で説明する場合はスライド・発表原稿のガイドを使います。

企画・組織戦略・提案書の工程と判断

概要

企画・組織戦略・提案書は、何をするか、誰が担うか、どう確かめるかを、決定者に選んでもらうための成果物です。成果の中心は、推奨する案、その理由、採用の条件、試す範囲、評価の方法です。体制や役割の変更を含む提案では、所属、機能、会議体、実行担当を分けて書きます。

提案の材料には、合意済みの方針と、まだ提案の段階にある考えが混ざっています。現行の方針や議事録と照らし、合意済みの内容と今回の提案を分けることが、この制作物で最も重要な確認です。区別がないと、決定者が既に決まった事柄を検討し直したり、まだ決まっていない事柄を前提に判断したりします。

AIは、選択肢の洗い出し、影響の比較表、案がうまくいかない条件の検討、提案書の文案を担えます。組織内の議事録や方針文書を読むには、文書を渡すか、閲覧できる接続と権限が必要です。どの案を推奨するかは人が判断し、採用は決定者が決めます。費用、契約、規則への影響は、それを扱える担当が確かめます。

向いている場面

  • 新しい取り組みを始めるかを、決定者に判断してもらうとき
  • 体制、役割、会議の分担を変える提案をするとき
  • 複数の案があり、採用の前に小さく試す範囲を決めたいとき

このガイドで扱わないこと

  • 判断の根拠となる事実の調査。調査レポートのガイドで扱います。
  • 提案を判断する会議の議題と記録。会議準備・議事録のガイドで扱います。
  • 過去の期間の実績の評価。評価資料・定例報告のガイドで扱います。

隣接するガイドとの違い

ガイド決めること主な成果開く段階
15 スライド・発表原稿聴衆に話す順序と、画面に出す情報と口頭で補う情報の分担スライドと発表原稿話す場と持ち時間が決まっているとき
16 記事・長文本人の考えと経験を伝える構成と言葉本人が自分の考えとして出せる本文読み物として公開や共有をするとき
17 調査レポート判断に必要な事実、比べる条件、結論が成り立つ条件根拠と反例を含む調査レポート判断の前に事実をそろえるとき。発表、記事、提案の根拠を用意するときも開く
18 企画・組織戦略・提案書進める案、試す範囲、評価方法決定者が判断できる提案書決定を求めるとき。発表の場で提案する場合は、スライド・発表原稿のガイドも参照する

全体の流れと分担

工程は01から05へ進みます。工程03で人が進める案を選び、工程04で試す範囲を決めます。工程03では、事実を調べる作業と、案がうまくいかない条件を検討する作業を、別の担当に並行して任せられます。提案を採用するかは、工程05のあとに決定者が決めます。工程04で実行が難しいと分かったら試す範囲を見直し、案そのものが成り立たない場合は工程03へ戻ります。

企画・組織戦略・提案書の工程と人の判断の位置 目的と現状、課題、選択肢と推奨、試し方と評価、提案書の順に進む。選択肢と推奨で人が案を選び、試し方と評価で人が試す範囲を決める。選択肢と推奨の工程では、確認担当がうまくいかない条件を並行して検討する。試し方の段階で案が成り立たなければ選択肢と推奨へ戻る。提案書は決定者に渡し、決定者が採用を決める。 案が成り立たない 人が選ぶ 人が決める 01目的と現状 02課題 03選択肢と推奨 04試し方と評価 05提案書 確認担当うまくいかない条件 決定者採用を決める
塗りつぶした札は人が判断する位置です。破線の枠は、並行して案の弱点を検討する確認担当と、提案書を受け取って採用を決める決定者を表します。

工程ごとの分担

塗りつぶした印が判断、輪郭だけの印が作業です。
担い手01目的と現状02課題03選択肢と推奨04試し方05提案書
人判断:実現したい状態と扱う範囲を決める判断:扱う課題を選ぶ判断:進める案を選ぶ判断:試す範囲と判断の基準を決める判断:方針・議事録と照合し、提出する内容を確定する
AI現状、合意、未決を分けて整理する差を課題に分け、決める人と実行する人の候補を挙げる選択肢と比較表、うまくいかない条件を整理する範囲、期間、指標の案を作る提案書の構成と文案を作る
専門担当なしなし費用、人員、契約や規則への影響を確かめる計測できるかを確かめるなし
確認担当なしなしうまくいかない条件と事実を別に確かめる(並行)なしなし
決定者なしなしなしなし判断:提案を採用するかを決める

迷ったときの参照先

手元の状況に近いものから、該当する節を開いてください。

015工程のうち1

目的と現状を確認する

実現したい状態と現状を、根拠と合意の状態を区別して書き出し、決定者と判断の場を確かめます。

分担
  • AI渡された方針・議事録・資料から、現状、合意済みの事項、未決事項を分けて整理する。文書を閲覧できる接続と権限がない場合は、人が該当箇所を渡す
  • 人判断:実現したい状態を言葉にし、提案で扱う範囲を決める
材料
実現したい状態の考え、現状の資料、議事録と方針文書、制約(予算、人員、期限、規則)、決定者と次に判断する場
成果
実現したい状態、根拠付きの現状、合意済み・未決・今回の提案の区別、決定者と判断の場

考え方

提案は、実現したい状態と現状の差を埋める手段です。実現したい状態が書けていないと、選択肢を比べる基準がありません。ここでは、何がどうなっていればよいかを、観察できる状態として書きます。

現状は、根拠と一緒に書きます。数値、記録、関係者の発言など、何から分かったことかを残します。過去の合意と現行の方針は、議事録や方針文書の該当箇所で確かめます。記憶や伝聞で書いた合意は、確かめるまで未確認として扱います。

決定者と、次に判断する場も確かめます。誰が決めるかによって、提案に必要な材料が変わります。決定者が会議である場合は、その会議で決められる範囲(予算の上限、人員の配置など)も確かめます。範囲を超える事項は、別の決定者が必要な事項として分けます。

推奨と理由

  1. 合意済み・未決・今回の提案の3つに分けて書き出す

    理由提案書を書く段階で区別しようとすると、どの記述がどれに当たるかを調べ直すことになります。

  2. 決定者が決められる範囲を先に確かめる

    理由決定者の権限を超える案は、その場で採用できず、別の場での判断を待つことになります。

  3. 実現したい状態を、誰の目的かが分かるように書く

    理由提案者の希望と関係者の要望が区別されていると、比べる段階で、どの目的を優先するかを決定者が判断できます。

次へ進む目安

  • 実現したい状態が、観察できる状態として書かれている
  • 現状の各項目に根拠がある
  • 合意済み・未決・提案の区別が、元の議事録や方針文書で確かめられている
  • 決定者、次の判断の場、その場で決められる範囲が分かっている

具体例

オフライン視聴の試験提供の提案

説明のための架空の例です。オンライン講座を運営する事業者で、調査の結果、更新の少ない講座では、講座の動画を端末に保存して見る機能(オフライン視聴)に需要があると分かりました。機能を用意した場合にどれだけ使われるかは、まだ確かめていません。企画の担当者が、来期の取り組みを月次の企画会議に提案します。以降の工程でも同じ例を使います。調査の進め方は、調査レポートのガイドの具体例で扱っています。

実現したい状態
移動の多い受講者が、通信のない場所でも学習を続けられる。
現状と根拠
調査レポートで、更新の少ない講座では通信が途切れて止まる再生の割合が高く、通信のない場所で見たいという問い合わせもあると分かっている。機能を用意した場合にどれだけ使われるかは、仮説として残っている。オフライン視聴の機能はない。
合意済み
前期の企画会議で、受講の継続を支えることを来期の重点にすると決まっている(議事録で確認)。
未決
来期の開発対象。社外講師の講座の扱い。
決定者
月次の企画会議。開発の人員配置は会議で決められる。講師との契約の変更は、契約を担当する部署が判断する。

025工程のうち2

検討する課題を整理する

実現したい状態と現状の差を取り組める課題に分け、今回の提案で扱う課題と扱わない課題を決めます。

分担
  • AI差を課題に分け、課題どうしの依存と、決める人・実行する人の候補を整理する
  • 人判断:今回の提案で扱う課題を選ぶ
材料
工程01の実現したい状態、根拠付きの現状、合意と未決の区別
成果
今回扱う課題と、決める人・実行する人、扱わない課題とその理由と扱う場

考え方

一つの差の中に、技術の課題、権利や契約の課題、体制の課題が混ざっていることがあります。取り組める単位に分けると、それぞれに必要な担当と決定者が分かります。

体制に関わる課題では、所属、機能、会議体、実行担当を区別します。所属は人がどの部署に属するか、機能はどんな働きを担うか、会議体はどこで決めるか、実行担当は誰が手を動かすかです。「制作チームが担う」と書くと、制作チームの全員なのか、制作進行という機能なのか、チームのうち特定の人なのかが分かりません。

扱わない課題も書き出します。今回の提案に含めない理由と、どこで扱うべきかを添えると、決定者が提案の範囲を読み違えません。

同じ取り組みを4つの面で書き分ける 所属、実行担当、機能、会議体の4列。開発担当者2名はアプリ開発チームに所属し、再生機能の開発を担う。講座制作チームのリーダーは講座制作チームに所属し、対象講座の選定を担う。データ担当者はデータ担当の部署に所属し、計測を担う。企画会議は3つの機能すべてを決める。 所属 実行担当 機能 会議体 アプリ開発チーム 講座制作チーム データ担当の部署 開発担当者2名 制作チームのリーダー データ担当者 再生機能の開発 対象講座の選定 計測 企画会議 所属 担う 決める
同じ取り組みを、所属、実行担当、機能、会議体の4つの面に分けて書いた例です。細線は所属、矢印の実線は担う関係、破線は決める関係です。一つの名詞で書くと重なって見える関係が、面を分けると別の線になります。

推奨と理由

  1. 課題ごとに、決める人と実行する人を書く

    理由決める人が違う課題を一つの案にまとめると、決定者の一部が判断できない提案になります。

  2. 体制の記述は、所属・機能・会議体・実行担当の表にしてから文章にする

    理由文章では一つの名詞が複数の意味で使われやすく、表にすると混同が見つかります。

  3. 扱わない課題は、理由と扱う場を添えて残す

    理由決定者が除いた理由を確かめられ、別の場で扱う準備にもなります。

次へ進む目安

  • 今回扱う課題と扱わない課題が分かれ、扱わない理由と扱う場がある
  • 各課題に、決める人と実行する人が書かれている
  • 体制に関する記述で、所属・機能・会議体・実行担当が区別されている

具体例

オフライン視聴の試験提供の提案

課題
①保存した講座を端末で再生する機能の開発 ②社外講師の講座を保存できる形で提供してよいかの確認 ③試験提供を進める担当の決定
4つの面の区別
所属は「アプリ開発チーム」、機能は「再生機能の開発」、会議体は「企画会議」、実行担当は「開発チームの担当者2名」。
扱わない課題
すべての講座への提供と、料金の変更。試験提供の結果を見てから扱うため、今回の範囲から外し、試験後の企画会議で扱う。

035工程のうち3

選択肢を比べ、推奨する案を選ぶ

課題に対する複数の選択肢を同じ観点で比べ、推奨する案と、その理由、案がうまくいかない条件を決めます。

分担
  • AI選択肢を挙げ、影響の比較表と、案がうまくいかない条件を整理する
  • 確認担当事実の確認と、案がうまくいかない条件の検討を、案を作った担当とは別に並行して行う。別に作業するAIに任せることもできる
  • 専門担当費用、人員、契約や規則への影響を、見積もりや契約を扱う担当が確かめる
  • 人判断:進める案を選び、優先した観点と推奨の理由を書く
材料
工程02の今回扱う課題、根拠(調査レポートなど)、制約
成果
比較表、推奨する案と理由、案がうまくいかない条件

考え方

選択肢には、何もしない案も含めます。何もしない場合に何が起きるかが分かると、ほかの案の効果を比べる基準になります。比べる観点は、実現したい状態への効果、費用と人員、リスク、実行の難しさ、元に戻せるかどうかです。

各案について、うまくいかない条件も検討します。たとえば「保存の期間を区切れば講師の了承を得やすい」という前提が崩れた場合に、その案が成り立つかを確かめます。この検討を案を作った担当とは別の確認担当に任せると、案の前提を疑う視点が加わります。うまくいかない条件を先に書いておくと、工程04で何を観察すればよいかが決まります。

推奨は、比較の結果に人が優先順位を加えて決めます。どの観点を優先したかを理由として書くと、決定者が優先順位に同意しない場合に、どの案が代わりになるかを示せます。費用の見積もり、契約や規則への影響は、扱える担当に確かめてから比較表に入れます。

推奨と理由

  1. 何もしない案と、規模の違う案を含めて比べる

    理由推奨する案だけを示すと、決定者が規模を変えて採用する選択をとれません。

  2. 推奨の理由に、優先した観点を書く

    理由決定者が別の観点を優先したい場合に、比較表から代わりの案を選べます。

  3. 案ごとに、うまくいかない条件と、その兆候を書く

    理由試し方を決める工程04で、そのまま観察する項目になります。

判断の材料と進める条件

判断する人
提案を作る人が選ぶ。採用は決定者が決める
判断の材料
  • 何もしない案を含む比較表
  • 専門担当が確かめた費用・人員・契約への影響
  • 各案がうまくいかない条件
進める条件
  • 推奨する案が、実現したい状態に効果があり、決定者が決められる範囲に収まっている
  • 優先した観点を、理由として一文で書ける
満たさない場合
推奨する案が決定者の範囲を超える場合は、範囲内に収まる規模の案に変えるか、別の決定者が必要な部分を分けて提案します。

次へ進む目安

  • 何もしない案を含む複数の選択肢が、同じ観点で比べられている
  • 費用・契約・規則に関わる値が、扱える担当に確かめられている
  • 推奨する案、理由、優先した観点が書かれている
  • 推奨する案がうまくいかない条件が書かれている

具体例

オフライン視聴の試験提供の提案

選択肢
A 何もしない。B すべての講座でオフライン視聴を提供する。C 自社で制作した、更新の少ない講座に限って試験提供する。D 社外講師の講座も含めて試験提供する。
比較の要点
Bは講師との取り決めと開発の規模が大きい。Dは講師の了承がそろうまで始められない。Cは対象が限られるが、講師の了承を待たずに始められ、やめる場合も影響が小さい。
専門担当の確認
開発は担当者2名で約2か月かかると、アプリ開発チームの責任者が見積もった。
推奨
C。受講の継続を支える効果と、調査で仮説として残った利用の見込みを早く確かめられることと、元に戻しやすいことを優先した。(人が選択)
うまくいかない条件
試験の参加者が保存の機能をほとんど使わない場合(調査で仮説として残った点)。保存した講座が端末の容量を圧迫し、利用が伸びない場合。

045工程のうち4

試し方と評価方法を決める

推奨する案をどの範囲で試し、何を見て、続ける・やめる・広げるを判断するかを決めます。

分担
  • AI試す範囲と期間、評価の指標、判断の基準の案を作る
  • データ担当指標を計測できるか、データを扱う条件を満たすかを確かめる
  • 人判断:試す範囲と、判断の基準を決める
材料
工程03の推奨する案とうまくいかない条件、使える人員と計測の仕組み
成果
試す範囲・期間・終了の条件、評価の指標と判断の基準、実行担当

考え方

試す範囲は、結果から判断できる最小の範囲にします。範囲が広いと、うまくいかなかったときの影響と、元に戻す費用が大きくなります。反対に、狭すぎて判断に必要な数の利用が集まらなければ、試した結果から何も言えません。

評価の方法は、試す前に決めます。何を見て、どの値なら続けるか、やめるか、広げるかを書きます。結果を見てから基準を決めると、都合のよい解釈を選びやすくなります。工程03で書いた、うまくいかない条件も観察する項目に含めます。

開発などの準備期間と、試す期間は分けて書きます。準備が終わる時期は見積もりで、試す期間は準備が終わってから数えます。実行が難しい場合は、試す範囲を見直します。担当者の時間、必要な権限、計測の仕組みがそろわないまま始めると、試した結果を評価できません。

推奨と理由

  1. 続ける・やめる・広げるの基準を、試す前に書く

    理由結果を見る前に決めた基準で判断すると、決定者が結果をそのまま比べられます。

  2. 指標を計測できるかを、データを扱う担当に確かめる

    理由計測の仕組みがない指標は、試した後に値が取れず、評価に使えません。

  3. 期間に終了の条件を含める

    理由終わりが決まっていない試験は、評価されないまま続くことがあります。

判断の材料と進める条件

判断する人
提案を作る人が決め、提案書で決定者に示す
判断の材料
  • 試す範囲と期間の案(準備期間と試す期間を分けたもの)
  • 指標と、計測できるかの確認結果
  • 実行担当の時間と権限
進める条件
  • 範囲が、判断に必要な利用を集められ、やめる場合の影響が受け入れられる大きさである
  • すべての指標に、計測の方法と判断の基準がある
満たさない場合
計測できない指標がある場合は、計測できる指標に変えるか、計測の準備を提案の一部に含めます。範囲を変えても案が成り立たない場合は、工程03へ戻ります。

次へ進む目安

  • 試す範囲、準備期間と試す期間、終了の条件が書かれている
  • 評価の指標ごとに、計測の方法と判断の基準がある
  • 実行担当、必要な権限、計測の仕組みがそろっているか確かめられている

具体例

オフライン視聴の試験提供の提案

試す範囲
自社で制作した、更新が年1回以下の講座12本。アプリの利用者のうち、試験への参加を選んだ人。
期間と終了
開発のあと、3か月試験提供する。開発は担当者2名で約2か月の見積もりのため、試験の開始日は、開発の完了を確かめてから決める。試験の終了後の企画会議で、続ける・やめる・広げるを判断する。
評価
参加者のうち保存の機能を使った人の割合(調査で仮説として残った利用の見込みを、ここで確かめる)、保存した講座を最後まで見た割合、保存に関する問い合わせの件数。続ける基準とやめる基準を数値で決めた(値は開発の責任者とデータ担当と相談)。
実行担当
開発担当者2名(再生機能の開発)。講座制作チームのリーダー(対象講座の候補選び)。データ担当者(計測)。

055工程のうち5

提案書にまとめる

決定者が読む順に、決めてほしいこと、推奨する案と理由、採用の条件、試し方、未決事項を一つの文書にまとめます。

分担
  • AI提案書の構成と文案を作る
  • 人判断:記述を現行の方針と議事録で照合し、提案として出す内容を確定する
  • 決定者判断:提案を採用するかを決める
材料
工程01から工程04までの成果、議事録と方針文書
成果
提案書

考え方

提案書は、決定者が最初に結論を読み、必要に応じて根拠へ進める順に並べます。冒頭に、決めてほしいこと、推奨する案、理由を置きます。続けて、比べた選択肢、試し方と評価の方法、担当と決定者、採用の条件、未決事項を書きます。

提出前に、記述を現行の方針と議事録で照合します。合意済みの内容には、合意した場と時期を添え、今回の提案と分けて書きます。照合で食い違いが見つかった場合は、提案を直すか、方針の変更を提案に含めるかを人が判断します。

会議で口頭説明をする場合は、スライド・発表原稿のガイドを参照して説明の資料を作ります。会議の議題と記録は、会議準備・議事録のガイドで扱います。

推奨と理由

  1. 冒頭に「決めてほしいこと」を一文で書く

    理由判断の対象を最初に知ると、決定者が根拠を読む順序を決められます。

  2. 未決事項に、決める人と期限を添える

    理由提案が採用されても、未決事項の扱いが決まっていないと実行の段階で止まります。

  3. 採用の条件を書く

    理由決定者が「条件付きで採用」という判断を選べるようになります。

次へ進む目安

  • 冒頭に、決めてほしいこと、推奨する案、理由がある
  • 合意済みの内容に、合意した場と時期が添えられている
  • 担当、決定者、未決事項、採用の条件が書かれている
  • 所属・機能・会議体・実行担当の表記が、文書全体で一致している

具体例

オフライン視聴の試験提供の提案

決めてほしいこと
オフライン視聴を開発し、自社で制作した更新の少ない講座12本に限って、開発のあと3か月試験提供するか。
推奨と理由
C案。受講の継続を支える効果(前期の企画会議で来期の重点として合意)と、利用の見込みを早く確かめられ、元に戻しやすい。
採用の条件
開発の担当者2名を約2か月確保できること。
未決事項
社外講師の講座を将来の対象に含めるか。判断の前に講師の意向を確かめる必要がある。担当と期限は会議で決める。
照合で直した箇所
下書きでは「講座制作チームが対象講座を決める」と書いていた。方針文書では、講座の公開範囲を決めるのは企画会議だったため、「講座制作チームのリーダーが候補を挙げ、企画会議が決める」に直した。
次
提案書を、会議準備・議事録のガイドの工程02「今回の議題と資料を用意する」へ渡す。

成果を渡す先

提案書は、判断の場や説明の資料、試作の材料になります。渡す先によって、一緒に渡すものが変わります。

渡す先渡すもの渡す時点
20 会議準備・議事録提出する版の提案書と、決めてほしいこと提案を会議で判断してもらうとき。受け取った側は工程02で議題と資料にする
15 スライド・発表原稿提案書の構成と、決めてほしいこと決定者の前で口頭で説明するとき
05 動くプロトタイプ推奨する案と、うまくいかない条件採用の前に、利用者が操作する機能を試作で確かめたいとき。工程01「仮説を決める」の材料にする
17 調査レポート判断したいことと、足りない根拠比べるための根拠が足りないとき。工程01から調査を依頼する
21 メッセージ下書き決定の内容と、決まっていない事項提案の結果を、会議に出ていない関係者や社外の相手に伝えるとき

このガイドへ戻るとき

会議で差し戻された場合は、指摘に応じて工程03か工程04へ戻ります。試験の結果を受けて、続ける・やめる・広げるの判断を提案する場合は、工程01で現状を更新して始めます。評価資料・定例報告のガイドで、次期の方針にまだ決まっていない取り組みを書くことになった場合も、このガイドの工程01から提案として扱います。